ミステリー小説感想のブログ

密室殺人だとかのトリックを使ったミステリーが大好きなので、感想・評価を行っていきます。

ネタバレなし【Bハナブサにようこそ】の感想を書いてくよ~

今回は内山 純先生が執筆された、B(ビリヤード)ハナブサへようこそという本格ミステリー小説の感想書いてきます。

この作品は第24回(2014年)の鮎川哲也賞を受賞されているということで、一体どんな凄い作品なのか!?とワクワクしながら図書館にて借りた次第です。

鮎川哲也賞といえば、ジェリーフィッシュは凍らない、屍人荘の殺人、体育館の殺人、時空旅行者の砂時計、など人生で面白かったミステリーベスト10に入る作品が受賞されている新人賞です。そのため私の期待値もウナギ登りです。

今回は、そんな楽しみにしてた作品の感想と評価行ってきます。


まずはAmazonから転載したあらすじを載っけておきます。

僕――中央(あたりあきら)――は、大学院に通いながら、元世界チャンプ・英雄一郎先生が経営する、良く言えばレトロな「ビリヤードハナブサ」でアルバイトをしている。 ビリヤードは奥が深く、理論的なゲームだ。そのせいか、常連客たちはいつも議論しながらプレーしている。いや、最近はプレーそっちのけで各人が巻き込まれた事件について議論していることもしばしばだ。今も、常連客の一人が会社で起きた不審死の話を始めてしまった。いいのかな、球を撞いてくれないと店の売り上げにならないのだが。気を揉みながらみんなの推理に耳を傾けていると、僕にある閃きが……。 この店には今日もまた不思議な事件が持ち込まれ、推理談義に花が咲く


如何でしたか?


この作品は4つの短編からなるビリヤード喫茶にて行われる謎解きです。
特徴は、ビリヤードに使われる用語が後のトリックを見破るためのヒントになっています。


ビリヤードって皆さんされたことありますか?僕は1度だけ友達と遊んだことはあるのですが、なかなか面白かったです。
けれど、文字にてビリヤードの魅力やルールを説明されても分からない読者も多いと思うんです。しかし、この作品では謎解きとともにビリヤードの奥深さ等をしっかりと描写していて、読了後の私もビリヤードを久しぶりにしたくなりました。

作品の流れとしては、ビリヤード喫茶に関わる者が殺人事件に巻き込まれ、それを喫茶店に集う常連客達が各々情報を出しあって推理していくというものです。
この常連客達のキャラがかなり好きです。好みです。
元証券サラリーマンの佐藤さん、元敏腕経営者の小西さん、謎の富豪の木戸さん、そして喫茶店のオーナーのハナブサ先生とキャラが濃く、彼らの会話を推理そっちのけで楽しんでいました。


近頃の推理小説では、トリックをあらかた出し尽くしたためか特殊設定物のミステリーが増えてます。
今回の作品は、2004年に受賞されたこともあるのか、基本に忠実な古き良きミステリーとなっていました。


トリックの難易度としては、初級レベルという印象です。
4編とも犯人は衝動的な殺人をしているため、短時間で簡単に行えるトリックが使われてます。ミステリー好きの読者ならビリヤード用語によるヒントもあるので解けると思います。



以上が感想でした。そろそろこの作品の評価を行います。
星5個を満点とした場合…



★★★☆☆  星3個です!!
キャラやビリヤード喫茶という設定は良かったと思います。
しかし、トリックがかなり簡単だったのが残念でした。鮎川哲也賞という前情報でワクワクしていただけに…。
A5ランクのステーキを期待してたら焼肉定食が出てきたような…。焼肉定食も好きですよ?でもやっぱりステーキが食べたかった!!

以上が感想・評価でした。
ここまで読んで下さってありがとうございました。ではノシ